インターネットである商品を見て、後日気がついたらあの時見ていた商品の広告がめちゃくちゃ出てくるなぁ…あっちのサイトもこっちのサイトもあの時見ていた商品の広告。なんで?
なんて経験ありませんか?
言葉は良くありませんが、それって、あなたの行動が追跡されているのです!
今回はそんな推しの強い広告についてです。
どうしてそんなことができるのか、簡単に見て行きましょう。
推しの強い広告 その名も「リターゲティング広告」
この推しの強い広告は「リターゲティング広告」と呼ばれています。
今回の話しの商品を例えば「A」と呼ぶことにしましょう。
販売会社のAのWebページを見たことのあるユーザーに対して、Aの広告を表示しますよ。というものです。
でも、Aの販売会社のWebサイトではないところにも出てきます。どうして自分がそのAを見ていた。ということを全く関係無いWebページが知っているのでしょう?
ユーザー行動は記憶されている
それは、AのWebページを見たユーザーに対して「この人はAを見たよ」という情報を利用しているブラウザに保存しているからです。ここで使う「ブラウザに情報を保存する技術」を「cookie」と呼びます。ブラウザに情報を保存していますから、当然別のブラウザを使うとリターゲティング広告は表示されなくなります。
販売会社は、Aを見たユーザーに対してリターゲティング広告を行うように、インターネット広告配信システムを設定し、Aのページに細工をします。すると、インターネット広告配信システムからの広告配信を請け負うWebページに、Aのリターゲティング広告が表示されるようになります。
cookieには商品を見たという情報だけでなく様々な情報が保存され、利用されています。
行動を見れば売り方がわかる
でも、なぜリターゲティング広告なんてするのでしょう?
「毎回、毎回、しつこいくてイヤ!」なんて声が聞こえてきそうです。
これは人の購買行動からきています。
人は物を購入するなどの行動を行う際、以下のような行動プロセスがあると今は言われています。
このプロセス、頭文字を取ってAISCEASの法則などと呼ばれています。以前は、AIDMAの法則やAISASの法則などと呼ばれていたものが、現在のインターネットの使われ方に沿って徐々に拡張されたものです。
何かのきっかけで商品を知って関心を持つと、その商品について知ろうと調べます。調べるのは1つのサイトだけでなく、口コミサイトやレビューなどを見て他の類似商品と比較します。一体どの商品が自分にとっていいのかを検討し、商品を購入。商品の感想などを周りに教え、共有するという流れです。
このプロセスをなぞると、関心を持って商品を調べ、Webサイトを見たユーザーは購入“するかもしれない”ユーザーになるわけで、購入“するかもしれない”ユーザーに対して積極的にブランドや商品をアプローチすることで、より商品への購買意欲に拍車をかけよう!と、いうのがリターゲティング広告です。
推しが強すぎると逆効果も?
ただ、このリターゲティング広告で積極的に商品の認知を行っても、過剰なアプローチはユーザーに嫌悪感を与えてしまい、購買意欲に悪影響を与えかねません。適度なアプローチが商品に対しての好印象になり、結果購買意欲へとつながることになります。
リターゲティング広告は、商品を売ったり、サービスを提供したり、様々な事業の中でより多くの顧客を獲得するための1つの手法となっています。
サイトを見たユーザーは個人が特定できない範囲で、様々な情報が保存され、日々のマーケティングに利用されています。